登山やってみっか

これまでの登山の軌跡を、イチからピンキリ全てをたどる山行記です

【槍ヶ岳〜北穂高岳】ドキドキの大キレット攻略!難易度MAX、滑落・落石注意!【後編】《テント泊登山》2017年9月12〜15日

 槍ヶ岳    北穂高岳

後編です! 前編はこちら↓↓

ルート

③日目  南岳小屋〜大キレット〜北穂高岳〜涸沢ヒュッテ[テント泊]

標準コースタイム  5時間30分

④日目  涸沢〜横尾〜徳沢〜明神〜上高地

同CT  5時間

 

 

では南岳を出発。
f:id:NACK-y:20230704001955j:image大キレットへレッツゴー

 

あ、今回このように縦撮りが多いですね。

被写体の登山道が急角度だったり、横で写す余裕がなかったからだと思われます。


f:id:NACK-y:20230704001848j:imageいきなりズゴーンと下って行きます。

 

f:id:NACK-y:20230709172116j:imageK師匠も「お〜」みたいな顔してますが、全然序の口です。


f:id:NACK-y:20230704002352j:image下の方まで降りてきました。

 

いったん底部まで来るとしばらく歩きやすい道になります。


f:id:NACK-y:20230704002419j:imageなんだー 結構楽勝じゃーんと勘違いしそう。


f:id:NACK-y:20230704001948j:image景色も眺めちゃう。


f:id:NACK-y:20230704002147j:imageそれでも ごっつい岩がゴロゴロしてるので油断はできません。


f:id:NACK-y:20230704002033j:imageすんごいざっくりな案内。

でもここまで看板運んで設置するのは大変か…


f:id:NACK-y:20230704002118j:imageなんかヤバくなって来た…


f:id:NACK-y:20230709172153j:image急にもなって来た。

そう、長谷川ピークに上り詰めています。


f:id:NACK-y:20230704002301j:image長谷川ピーク。Hなピークではありません

 

かつて、ここで長谷川さんが滑落し救助されたことが名前の由来らしいです。

しかしよく助かったなと思えるほど、四方は急な崖です。特に左側。怖いです。

 

f:id:NACK-y:20230705012436j:image頑張って立っち。

余裕なく、全然写真を撮ってなかったK師匠ですが、お願いして撮ってもらいました。

 

もうちょっとシャキッと立ちたかったんですが、風が強くて… もちろんちょいビビりもあるけど。


f:id:NACK-y:20230709172208j:imageK師匠も立っちしましょう! 「……。ムリ…」笑


f:id:NACK-y:20230704002413j:imageハセピーから降りるのも慎重になります。

 

なんと私はここで ザックのポケットに入れていた水筒を崖下に落としてしまいました( ;゚Д゚)

 

あっ!と思った時はまだ手が届きそうな所にありましたが、危険を察し手を引っ込めました。

その後ハイマツの上で軽くバウンドし、スローモーションのように落ちてゆく水筒を眺めていました…

 

ゴミになってしまいゴミンナサイ。いや、本当に反省してまして。

これ以降 水筒はカラビナでザックにくくってます。

 

そしてショックを受けている暇はありません。危険な岩場はまだまだ続きます。


f:id:NACK-y:20230704002217j:imageほっそい岩峰をまたぐように進みます。


f:id:NACK-y:20230704002404j:imageなんぞコレ? 下、なんもない。


f:id:NACK-y:20230704002328j:imageハセピーからの下りはとにかく急。

f:id:NACK-y:20230704001925j:imageここで掴むのは 鎖でもハシゴでもなく、コの字型の杭です。

 

f:id:NACK-y:20230706012042j:image鎖を頼りにナイフリッジをつたって行く。

左右とも切れ落ちてて おっかない所です。

f:id:NACK-y:20230709172246j:imageそらK師匠の脚の生えかたもおかしくなるわー


f:id:NACK-y:20230704002100j:image降り立つ先は崖だし、足元はガレてるし…

ひたすら気が抜けないですね。


f:id:NACK-y:20230709172305j:image笑顔でイェーイ。でもその下はほぼあの世ですよー

 

f:id:NACK-y:20230708023909j:imageA沢のコル

大キレットでザックを下ろして休める場所はここだけかも。

 

休んでると、北穂方面から来たおじさん達が「上から石落とすヤツ来てるから気をつけなよ」と教えてくれました。

まあ そうそう落石なんて当たらんでしょー、とこの時は思ってましたが…


f:id:NACK-y:20230704002314j:imageA沢のコルからは北穂に向けどんどん登っていきます。


f:id:NACK-y:20230704002121j:image南岳と(奥)長谷川ピーク(左)を振り返る。


f:id:NACK-y:20230704002334j:imageちょうど真下にA沢のコルが見えています。

 

こんな感じで縦に登りつつ、K師匠を待っている時でした。

 

さっきのおじさんの話をふと思い出したのか、それとも妖気でも察知したのか覚えてませんが、何気なく上を見ると、なんと音もなく岩がこっちに落っこちて来るじゃあーりませんか!

 

一瞬しか見なかったのでよく分かりませんが、直方体で大きさはテレビのリモコンを二回りくらい大きくした感じ。

 

ヤバいと思ったものの、こっちは足場の乏しい岩場に張りついてるような状態で、華麗にかわすのは不可能。

 

咄嗟にめいいっぱい顔を背けました。

すると顔の近くで「コッ!」と音がして 落ちてきたと思われる岩は1mくらい上空に跳ね返ったあと、また下に落ちて行きました…( ;゚Д゚)コエー

 

一瞬の出来事でしたが生きた心地がしませんでした。

これは中央アルプスで雷雨に遭遇した時と、鷹の巣山でスズメバチに襲われた時と並んで、私の「3大死ぬかと思った事件」として今でも語り継がれています(誰に?)

 

もちろんまだまだ急な岩場を登って行きます。


f:id:NACK-y:20230704002325j:imageとにかく上へ上へ…

 

途中ですれ違った人が、ちょっとバランスをくずし、石を落としました。

なんも言わないので代わりに「ラークっ」

 

ん? さっきの落石や おじさん達が言ってたのはコヤツでは??

一応注意しましたが、妙にハイテンションで聞き入れてくれたかどーか…


そしていよいよ核心部にやってまいりました。


f:id:NACK-y:20230709172330j:imageいつになく真剣な表情のK師匠。


f:id:NACK-y:20230704001854j:image飛騨泣きです。

 

名前の由来は、右の岐阜側の滝谷に落ちると助からないからだそうです。

しかしこの岩場の左側の下もかなりヤバいです。

 

f:id:NACK-y:20230710024415j:imageここもお願いして撮ってもらいましたが…

 

「コワイヨー 泣」みたいなギャグっぽいポーズのつもりでしたが、写真を見たら顔はマジでした(^^;)

実際ここが1番怖かったです。


この岩場をクリアした後もおっかない所が続きます。


f:id:NACK-y:20230704001940j:image矢印の先 道なくね?


f:id:NACK-y:20230704002144j:imageだからそんなの道じゃないって…

こんなような所を岩に張り付きながら進みます。


f:id:NACK-y:20230704002237j:imageまたステップが出て来ました。


f:id:NACK-y:20230709172406j:image通ってる時はハイマツであまり下が見えないけど…

こちらからは見応えのある断崖ですね。


f:id:NACK-y:20230704001857j:imageこの辺はほんとに落石に注意。


f:id:NACK-y:20230704002054j:image空が開けて来たけど、山頂との距離感は分からず。

 

当時YAMAPも使ってなかったんで、途中から北穂山頂までどれくらいかイマイチ分からなかったです。

そして慎重派のK師匠がいつも以上に慎重だったので、時間は結構押してました(^^;)


f:id:NACK-y:20230704002252j:imageあとちょっとですよー(多分…)

 

もうそろそろだろ、と思ったらいきなり小屋が見えました。

 

f:id:NACK-y:20230710030246j:image北穂高小屋無事到着 涙。めちゃくちゃ安堵しました。

 

とりあえずすぐ上の山頂へ。

 

f:id:NACK-y:20230708175142j:image何ィ? ガスってやがる…

 

しゃーないから小屋のテラスへ戻って休憩。小屋で買ったCCレモンが激ウマでした。


f:id:NACK-y:20230704001916j:image休んでいると槍ヶ岳が頭を出しました。

この後すぐ曇っちゃったんでラッキー。


ではでは本日の宿営地、涸沢へ降ります。


f:id:NACK-y:20230704002401j:imageなんとか前穂(左)と奥穂が見えました。


f:id:NACK-y:20230704002243j:image北穂のテン場。

ちょっと小屋と離れてるのが難点ですが、素晴らしいロケーションです。

 

f:id:NACK-y:20230709152710j:imageルート上からは涸沢が見下ろせられる。

 

北穂から涸沢は急な所をひったすら降りて行きます。

急な鎖場やハシゴもありますが、写真は全然ありません(>  <)

 

だいぶ降りて来てゴーロ帯を歩いてる時に涸沢ヒュッテの方から、ピンポンパンポ〜ンと放送が流れてきました。

「テント場ご利用の方は17時までに受付を…」ですと。

 

実はK師匠の足が痛くなり だいぶペースダウンしてたんで、このままだとちょっとギリギリ…

てことで実は私も少し足が痛かったんですが、超早歩きで先にヒュッテへ向かうことにしました。


f:id:NACK-y:20230704002045j:imageうおー もうちょいだっ


f:id:NACK-y:20230704002317j:imageなんとか16時40分に涸沢到着。

f:id:NACK-y:20230709173927j:imageテントを張ってようやく ひと息つけました。

 

この日も前日同様 何食って何時に寝たか全く覚えてませんが、やはりぐっすり爆睡しました。

爆睡はしたんですが、崖から落ちる夢を見て ( ;゚Д゚)ハッと2回くらい目が覚めました…

 

 

④日目


f:id:NACK-y:20230704002048j:image日の出は屏風ノ頭に遮られて見えません。

 

とにかくこの日は帰るだけなので のんびりです。

帰るだけといっても5時間はかかるんで、ヒュッテで水をしっかり補給。


f:id:NACK-y:20230704002127j:image涸沢ヒュッテのテラスでまったり。

 

前穂、吊尾根、奥穂、涸沢岳、北穂…  改めて見ると素晴らしい景色ですね。

いやー 生きて見ることができてほんとに良かった。

 

んじゃ ぼちぼち帰りますかー。

 

帰りもほとんど写真はないので、いきなり本谷橋

f:id:NACK-y:20230704001921j:image写ってるやつじゃなくて、本谷橋から撮ってます。

写真の通りちょうどいい休憩スポットです。


f:id:NACK-y:20230710014936j:imageまたまたいきなり横尾大橋

 

ここまでくれば、あとは横尾→徳沢→明神→上高地と平坦で歩きやすい道です。

と言っても3時間くらいかかるんで かったるくて「動く歩道」でも欲しいくらい…


f:id:NACK-y:20230704002407j:image明神岳。梓川沿いの道はなかなか開放的です。


f:id:NACK-y:20230704002141j:imageキレイな小川。どこにあったか全然覚えてません…


f:id:NACK-y:20230704002322j:image河童橋の辺り。

観光客が多くてシャバに戻って来たって感じですね 笑

f:id:NACK-y:20230710020919j:imageそしてついに上高地到着!

K師匠、いつものサ◯ケンポーズで締めです(^^)

 

駐車場の向かいのグレンパークさわんどで遅めの昼食。


f:id:NACK-y:20230704002311j:image飛騨牛丼。甘めの味付け。

まとめ

いつも遠くから見えていた槍ヶ岳にやっと登ったという感じでした。

槍沢は槍ヶ岳が徐々に近づいて来るのが良かったですね。

 

大キレットは恐怖と楽しさが入り混じるルートです。

直後はもう行きたくないと思いましたが、またちょっと行きたくなって来たかも…

飛騨泣きの鎖場と落石はほんとに怖かったんですが!

 

 

穂高連峰周回。北穂〜奥穂もなかなかヤバい!

 


 

温泉

白骨温泉  煤香庵(ばいこうあん)

掛け流しの硫黄泉と開放的な露天風呂がグッド。

狭めなのにちょっと混んでました。もうちょっと広ければなぁ…

利用したか覚えてませんが、食事処もあります。

【個人的おすすめ度…★★★☆☆】
f:id:NACK-y:20230704002057j:image長野県/白骨温泉 お食事と野天風呂 煤香庵

 

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【自分用山行データ】

山行回数:167   踏破数:193   百名山:38   撤退:5